会議の準備も、部下の相談にものって、資料も夜中に直す。
管理職になって、責任あるポジションを任されたのに、
なぜか空回りしているような感覚が抜けない。
上司には「頑張りすぎだよ」と言われ、
家族からは「そんなに働かなくてもいいんじゃない?」と声をかけられる。
わかってる。心配してくれてるって。
でも、「頑張らなくていい」って…
それ、正論すぎてムカつくんです。
「休めばいい」なんて言われても、どうやって休めばいいのかわからない。
休むのが怖い。止まったら、自分が崩れてしまいそうです。
こんにちは。
札幌でWebの仕事をしている白藤沙織です。
冒頭に書いたことは、実は私のことなんですよ。
私はずっと「頑張ること」に価値を感じていました。
本当は疲れていたり、頑張りすぎな自分が嫌になっていても、なかなか頑張ることを辞められなかったんです。
そうしたらとうとう、心と身体のバランスを崩し大病もしました。
大病をして休まざるをえなくなって、やっと「頑張らない自分」も大切な存在なんじゃないかと思えるようになりました。
今日は、「頑張るのが当たり前」と思ってきた方に向けて、
自分を壊さないためのヒントをお届けします。

「頑張ってるのに報われない」~そんな人に共通する7つのクセ
頑張りすぎてしまう人は、自分が「頑張ってること」にすら気づいていないことが多いんです。
例えるなら、スマホの初期設定が「頑張る」になっていて、
「頑張る」か「もっと頑張る」しか選択肢がない状態。
「休む」「立ち止まる」ボタンが、そもそも画面に存在していないような感覚です。
自分が一生懸命やっているのに、努力しているのに何だかうまくいかないなぁという方、周囲に「真面目だなぁ」「肩の力を抜いていいよ」と言われてしまう方は、頑張りすぎる人の特徴に当てはまるかチェックしてみてください。
あなたはいくつ当てはまりますか?
- 真面目で完璧主義
ちょっとしたミスした自分が許せない。 - 人に頼れない
人に依頼する時間があったら、自分でやった方がいいと思ってしまう。 - 自分を責めすぎる
自分はダメな人間だから頑張らないといけないと思い込んでいる。 - 負けず嫌い
人の成果を見ると、自分も頑張らなきゃと焦る。 - 人の目が気になる
怒られることや嫌われることが怖くて仕方ない。 - 段取りより行動
計画を立てずに突っ走って、あとでぐったりする。 - 「休んでいいよ」が苦手
何かやっていないと心がざわざわする。
当てはまるものが多かった方、もしかしたら…
すでに「頑張りすぎ」のサインが出ているかもしれません。
次の章では、そんなあなたが少しだけラクになるための「考え方の処方箋」を紹介します。
軽症さんへ :頑張りすぎから少しずつ抜け出す方法

ここでは、「なんとなく無理してる気がするけど、やめるのが怖い」人のために、小さなステップでできる方法をご紹介します。
- 真面目で完璧主義
▶ 「7割でOK」を口に出してみる
完璧じゃなくても、相手にとっては「十分すぎる」ことも多いです。まずは「これでいいかな」と思って提出してみる勇気を持ちましょう。 - 人に頼れない
▶ 「頼む練習」をしてみる
小さなことでOK。たとえば「コピーお願いできる?」など、成功体験を積むことで「任せても大丈夫」を体感できます。頼んでもらえた相手も、自分が貢献できたと喜んでいるかもしれません。 - 自分を責めすぎる
▶ 「今の自分にOKを出す」ひと言を決めておく
たとえば「今日もここまでやれた私、よくやってる」と言ってみてください。ポストイットに書いて見える位置に貼っておくのもおすすめです。 - 負けず嫌い
▶ 「自分の成長」に集中する
他人と比べそうになったら、「まずは自分」とつぶやいてみましょう。比べたいなら「一年前の自分」と比較してみるといいですね! - 人の目が気になる
▶ 「何のためにやってるか?」を思い出す
その仕事は「何のために」しているの?と自分に問いかけてみましょう。評価のためでなく、届けたい相手を思い浮かべるとブレにくくなります。 - 段取りより行動
▶ 「やらないことリスト」を作る
「やることリスト」のほかに「今日やらないこと」を1つ決めるだけで、ムダな突っ走りグセが少し落ち着きます。行動する前に深呼吸を一回してみるのも◎。 - 休んでいいよ」が苦手
▶ 「戦略的に休む」と考えてみる
「これは明日のための投資」と言い換えてみましょう。休む=止まるではなく、「効率を上げるための回復時間」と考えると休む意味が見えてくるかもしれません。
もし今、どれを読んでも「それができたら苦労しない」と思ったとしたら。
あなたは、もしかしたら重症ゾーンに入っているのかもしれません。
できなくて当然なんです。
むしろ、「できない自分を責めてしまう」─そこにこそ、苦しさの根があるんです。
重症さんへ 頑張りすぎに気づいているけど、そんな自分も許せないときは…

頑張りすぎに気づいているし、休まなくてはならないと思っている。「それができない」と苦しんでいて、さらに頑張りを加速させてしまう人もいます。
でも、ここでいったんブレーキをかけないと、自分が壊れてしまいます。少しでも安心できるように対策をまとめておきます。
ここに書いたことは、実際に私が頑張りすぎる人たちにお伝えしていることでもあります。
- 「わかってるのに、できない私」も、そのままで大丈夫。
頑張りすぎてしまうのは、あなたが人生を真剣に生きようとしている証。できないと責めてしまう自分の気持ちもとても大切。「できないんだね」じゃなくて、「それだけ一生懸命だったんだね」って、自分に言ってあげてほしいです。 - 解決策が辛いときは、いったん閉じて深呼吸。
心が「もう読めない」と言ったら、その声を大切にしてください。 - あなたの価値は、何かをしている時だけじゃない。
何もしていないあなたも、ちゃんと価値のある存在です。それに気づいてあげないと、頑張っているあなたが可哀そうです。 - 今日、何もできなかった…じゃなくて、今日も生きてた。
それだけで、本当はとてもすごいこと。あなたの存在は、ここにちゃんとあります。 - 休めない日があってもいい。だからせめて、自分を責めないで。
休めないときに無理に休もうとすると、心がよけい疲れてしまいます。寝転がって天井を見つめて深呼吸していると、責める気持ちが薄らいでぼーっとできます。
「頑張らない方法」を、一生懸命やってしまう。
それでは結局、心はひと休みできません。
大丈夫。
あなたが思っている10倍休んでも、それは「普通に休んでる人レベル」です。
もっと休んでいい。
もっと、止まっていい。
「何もしない日」が、もっと頑張れる土台になる

どうしても頑張って、心から休めない方に、「シャバット」の考え方をご紹介しますね。
私はこの考え方を知って、意識して休みの日を入れられるようになりました。
シャバットとはユダヤ教の習慣で、週に1回は神様も人もすべての活動を休める日だそうです。
私は、シャバットという「休む日」をつくる習慣を知って、心がふっと軽くなりました。
週に一度、「何もしない日」を意識的につくる。
それだけで、呼吸が深くなった気がしたんです。
作家のひすいこたろうさんは、「休息日は手帳にシールを貼って、物理的に何も書けないようにするといい」と言っています。
私もそれをマネして、予定を書き込む欄に大好きなリトルミィのシールを貼るようになりました。
本当に何もしない日がつくれなくても大丈夫です。
でも、「今日は休む日」と意識するだけでも、心の余白は確実に増えていきます。人間の本来のリズムは、「整える→動く→整える」のサイクルを作るといいそうです。
本当の意味で「人生がうまくいく」基盤を作りたいですね。
まとめ:「何もしない」ことを、誇りにしていい
頑張りすぎてる人にとって、「何もしない時間」は恐怖を感じるかもしれません。
でも、それは決してさぼっているわけでも、自分に価値がないわけでもないんです。
「何もしない時間」は、次に動くための「静かな準備の時間」
本気で頑張りたいときに100%力が出せるように、そのほかの時間は頑張らなくていいと、最近は思えるようになり、ラクになりました。
ですので、明日1時間だけでも「休んでいい時間」を決めてみませんか?
天井を見上げて、ただ呼吸して、何もしない。
それだけで、心は静かに整い始めます。