60歳で定年退職したとたん、給料は3割減。
だけれど長い間働いている会社を離れるのも怖い…。
再雇用で会社に残っても、今度は「老害」扱いされるかも…。
こんなお悩みはありませんか?
もしあなたが、「60歳の崖」に直面して迷っているのなら、思い切ってフリーランスになる道もあります。
とても乱暴な考え方かもしれません。
これが、私なりに考えた「60歳の崖」問題の解決策なのです。
こんにちは。札幌でWebの仕事をしている白藤沙織です。
実は私、会社人間でしたが、60歳で会社を辞めざるを得なくなりました。現在は、在宅ワーク中心のフリーランスで、月収30万円を目指して奮闘中。
今日は、退職後の選択肢として、フリーランスもなかなか悪くないという話をしますね。
仕事の内容が変わらなくても、給与は3割減???
3月18日付日経新聞によると、60歳になったとたん、給料がカット。仕事の内容は変わらないのに、給与明細の数字だけがガクンと減る、「60歳の崖」を指摘されているそうです。
こちら→ 2025年3月18日「60歳の崖」給料3割減も 仕事は同じで正社員と格差
この記事を読んだとき、改めて60歳は厳しい選択を迫られているのかなぁと思いました。
会社で継続雇用なのか、思い切ってやめて別の道を探すのか迷いますね。
60歳からフリーランスになる心配事
とはいえ、在宅フリーランスを勧められたとしても、すぐに「なります!」と決断するのは怖いかもしれません。私も怖かったです。
- この年齢で仕事が見つかるのかな?
- 低収入のままだと生活できなくなるのでは?
- 若い人たちについていけるかな?
- 在宅で仕事をするって孤独じゃないのかな?
いろんな心配事があります。
それでも、実際に在宅フリーランスなった感想は、「思っていたよりも、60歳のシニアにとっても魅力的な働き方だ」ということです。
- 得られる収入に限度はない
誰かが決めた給与に縛られないので、稼ぐお金は自分で決められます。
60歳以上シニアの最後の切り札は、どうしても収入が上がらなければ、年金がもらえること。
(規定の年齢になる前に年金をもらうと、減額になります。年金事務所で確認してくださいね。)
低収入でも、年金を足すと何とかなることがあります。 - 自分のペースで働けるから、体調に合わせて調整できる
いつ働いていつ休憩するかも自由に決められます。
若い頃よりも心身ともに不調を感じやすい60歳には、ありがたい環境です。 - 苦手な上司や同僚と付き合う必要はない
会社のように、自分ではどうすることもできない人間関係で悩むことが激減します。
「いやいや、メリットを言われても、どのようにしたら仕事を見つけられるのか、わかないよ」という方もいらっしゃるでしょう。私がしてきたことを書きますね。
60歳の崖を超えるための5つのステップ
さて、ここから在宅フリーランスで60歳の崖を乗り越えるための道筋を考えてみましょう。
① SNSやブログで発信する
在宅フリーランスには、営業スタッフはいません。広報や営業も自分でします。
ラッキーなことに、今はSNSやブログがあります。
SNSやブログは計画的に使うと、「自分を知ってもらう」最強のツールになります。どれも無料で始められるので、今すぐアカウントを開いて体験してみてください。
X、Instagram、YouTube、Facebook、どれを選んでいいかわからない方は、とりあえずXをお勧めします。
なぜなら、Xの無料版は投稿できる文字数が140文字までで、写真や動画を入れなくても大丈夫なので手軽だからです。
使ったことがなくて尻込みしちゃう方も、まずは遊びだと思って、見るだけでもよいので使ってみてください。
若い人のように、使い倒すまでいかなくても、SNS上に自分がいるということがのちのちいい結果を生むと思います。
ここまで自信をもって言えるのは、実は私はずっとSNSやブログを使って発信して、周りの人に覚えてもらって仕事をいただいてきました。
まじに使ってほしいツールです。
② 人とのつながりを再確認
会社勤めをしている60歳の最大の強みは、人脈があること。
営業や企画系の仕事をしていた方はもちろん、バックヤードで働いている総務・経理系の方も、何かしら人とつながっているはずです。
たとえば、こんな感じです。
- 一緒に働いていた先輩・同僚・後輩
- 研修などで一緒に勉強した仲間
- 異業種交流会で知り合った人
- 以前仕事をいただいたお客様
- 仕事を発注したパートナー企業の方
- 友だち
100人くらいピックアップするつもりで書いてみてください。
何がきっかけで仕事がつながるかわかりません。
連絡できそうな人には、近況報告をしておくのもよいですね。
売り込みではなく、あくまでも挨拶とした方が、相手も受け入れてくれやすいです。
そして、SNSをやっていると、会った人と簡単につながっていけます。
SNSでなつかしい顔に会えたということもあり、そこから退職後の仕事につながった人もいます。
③ やりたい仕事を決める
その次は当たり前ですが、フリーランスとしてやりたい仕事を決めます。
そのために、自分の棚卸をしてみましょう。
60歳まで会社勤めをしてきたのですから、身に着けたスキルや実績は必ずあります。
華々しい成績でなくてもいいんです。
おいしいお茶をお客さんに入れていたとか、計算はいつでも正確にできたとか、どんなに小さなことでもよいのです。
そして、この際、今までできなかったけれどやってみたいことも書き出してみましょう。
思いつくまま全部、紙に書いてみてください。
その中から、ピンとくるものを選んで、目標達成のために必要な条件を書きます。
私なら、こんな感じです。
- Webマーケティングとコンサルティング力強化のために、スクールに入ってWebマーケティングを学び直す。
- 稼ぐ力をつけるために、アフィリエイトを体験してみる。
- ゆくゆくは自分の商品を作り、コミュニティも作りたい。
この段階で大切なことは、できそうなことをだけではなく、自分のやりたいことをみつけることです。なぜなら、できそうなことだけ選択していると、収入が伸びないからです。
④ Webサイトで職探し
とはいえ、当面必要な生活費を確保することも大事。また、在宅フリーランスの市場を知るためにも、「クラウドソーシング」と呼ばれる仕事のマッチングサイトで仕事を探してみましょう。無料で登録できます。
まずは、こんな手順で職探しをしてみるとよいですよ。
- クラウドソーシングで、興味のある仕事をチェックします。
- 気になる仕事を1つ選んで、試しに応募をしてみます。
- うまくいかなくても大丈夫!どんな市場があるのか知っておくだけでも大事です。
よく知られているクラウドソーシングは下記のものがあります。まずは登録しておくだけでもよいので、リンクをクリックして訪問してくださいね。
サイト名 | 仕事の種類 | 仕組み | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
クラウドワークス | ライティング、データ入力、デザインなど | 企業や個人が募集する仕事に応募して報酬をもらう | 在宅でコツコツ仕事をしたい人 |
ランサーズ | クラウドワークスとほぼ同じ | 企業や個人が仕事を依頼し、応募して選ばれた人が仕事をする | フリーランスとしてしっかり働きたい人 |
ココナラ | イラスト、占い、文章作成、話し相手など | 自分の得意なことを出品し、買いたい人が購入 | 自分のスキルを活かして副業したい人 |
ストアカ (講師向け) |
料理、ヨガ、英会話、パソコン講座など | 自分で講座を開き、生徒を集めて教える | 人に教えるのが好きな人 |
⑤ 自分の資産を確認をする
まずは自分の生活費を割り出します。収入がゼロでもどのくらいお金が必要か知っておくと、今後の収入の目安になります。
まずは「家計簿アプリ」で収支をざっくり把握しておきましょう。
お金が心配な人は、生命保険、貯金などを見直してもよいと思います。
私は資金運用コンサルタントさんに相談して、死亡保障の高い生命保険を解約して、貯蓄を厚くするようにしました。
おまけ メンタルと身体のケア
新しい活動を始める時期は、メンタル面で不安定になることが多いです。
稼げるのか心配、仕事を断られて落ち込む、人との関わりが少なくなって強烈にさみしいなどなど、眠れない夜が続くこともあるでしょう。
そんなときは、意識して自分が好きなことに没頭するとか、身体を動かす時間を多めに取りましょう。
私は職を失うとわかったときから、眠れなくなりました。
朝も憂鬱。歌と踊りが好きなので、毎朝歌ったり踊ったりしていました。
元気の出る音楽をかけて、身体をただ動かしているだけでも気分が変わりました。
とにかく、人生の「底」にいるのですから、気持ちが暗くなるとか、心配事があるのが当たり前って思うと、ものの見方が変わります。
まとめ:60歳の崖を超えるための行動計画
✅ 1. SNSとブログを始める(人とつながるため)
✅ 2. 人とのつながりリストを作る(リアルでつながっている人も知っておく)
✅ 3. 収入を安定させる道をみつける(得意な仕事をみつける)
✅ 4. Webサイトで職探し(まずは小さく始める、市場研究をする)
✅ 5. お金の勉強をする(資産形成の勉強をする)
実際に「60歳の崖」を体験した私が言えることは、
会社に頼らず、自分の力で生きる道はある!
不安に思う気持ちはよくわかります。
私もいまだに不安になることがあるので。
会社で働く人生を終えたかった私でも、在宅フリーランスを選んでよかったと思っています。会社内の人間関係や、会社の方針に振り回されることがないだけでも、心は軽くなりました。
60歳の目の前にあるのは崖ではなく、次のスタート地点。
崖は行き止まりだから、とっとと引き返して別の道を歩いていけるんです。
一緒にがんばっていきましょうね。